龍王 滝 [日野郡日野町]
 日野川上流に注ぐ谷川にかかる。神社の境内にあって、水量は少ないが、約50mの高 所から岩場を洗い清めながら流れ落ち、厳粛なたたずまいを見せている。  米子市から国道181号を南下し、根雨から国道180号を黒坂方面へ。黒坂の街はず れで上石見への県道に入り、2kmほど行くと”滝山公園”に着く。標識に従って「滝山神 社」の参道を上って行く。両側に杉の巨木が立ち並ぶだらだら坂を、200mほど進んで 急な石段を上りきると正面に神殿が見えてくる。その右を通り抜けると「龍王(りゅうお う)滝」がある。杉の老樹がそびえる滝つぼの前から見上げる滝は、断崖の岩間から流れ 出た白流が、荒々しい岩肌に砕けて踊り跳ね、しぶきをあげて落ちている。その水玉が、 滝つぼに巡らせたしめ縄を濡らして、神々しい雰囲気を漂わせている。  この滝は「幽霊滝」ともいわれ、お勝という大工の女房が、仲間との賭で滝の賽銭箱を 盗みに来て、背負った子供の首をとられたという妖説がある。そして、近くの公園にある 「お勝ガ池」は、悲しみに泣き暮れたお勝の涙が溜まってできたという。



久住 の 滝 [日野郡日野町]



上の 滝 
 日野川支流の天郷川に注ぐ谷川に落ち、高さは下部約50mで連なる。 近年”幻の滝”と世間に紹介されて注目を浴びている滝で、名称は最近「久住(くすみ) の滝」と名付けられたと聞く。
 米子市から国道181号を南下し、根雨から国道180号に入って黒坂方面へ進む。黒 坂の街の手前で「下黒坂橋」を渡り、久住方面への県道に入る。雑木林や杉並木が迫る山 あいを縫って3kmほど行くと、左に大きくカーブする正面に滝が見えてくる。
 雑木の茂る谷あいの岩盤を多段に落ちる滑滝である。下部の滝は小さな瀑布もあって素 朴に落ちており、県道から間近に眺められる。上部の滝は、左の山裾の山道を100m余 り上ったところの右斜面を荒々しく滑り落ち、下部の滝に注いでいる。見上げる50mも の岩盤には、自然林をくぐり抜けた白流が、凹凸の激しい岩肌を跳ねて幾条にも広がり、 複雑な紋様を描いて落ちている。その水音は、静寂な山峡に跳ね返り、小鳥のさえずりと 競演するかのようで、いっときの安らぎをおぼえる。


 下の滝 





竜口 滝 [日野郡江府町]
 日野川に注ぐ俣野川上流の石渓にかかる「竜口(たつくち)滝」。高さは10mに満 たないが、奇岩のはざまを豊富な水量が落ちて、見事な峡谷美を構成している。  米子市から国道181号を南下。江尾から下蚊屋方面への県道に入る。南大山大橋を 左手に見ながら進んでトンネルを抜け、標識に従って川沿いの道を500m下ると駐車 場に着く。そこから下流600mにわたって、幾万年の夢をたたえた秘境”かまこしき 渓谷”が横たわる。原生林に覆われた岩間を流れ出た清流が、長年の間に奇岩、怪石を 造り出し、至るところに瀑布、滝つぼを生じた素晴らしい石渓である。遊歩道を300 mほど下った辺りで、「天狗岩」の案内板の示す谷底に下りて岩盤に立つと、正面上流 に水音高く落ちる瀑布が見える。「竜口滝」である。とうとうと水煙をあげる白流が、 一枚岩の溝を走り、岩つぼに青々とたたえられているさまは、周囲の巨岩ゃ古木の緑と よく調和して、見ごたえのある景観である。左岸にそびえる岩山の上方には、米子自動 車道の近代高架が走り、新旧対比の光景を見せている。